スーパービジョンや各種講座をする中で、
関係構築の大切さ、
クライエントを理解しようとすることの重みを
常に感じています。
例えば
「今10年くらいメーカーで営業をしているのですが、
上司と合わなくて、転職をしようかと思って
相談にきました。 」
とクライエントが言ったとします。
「上司と合わなくて転職を考えていらっしゃるんですね」
と返すこともできますが、
クライエントにとってはそんな単純なことではないはずです。
10年頑張ってきた仕事を手放そうと思うくらい、
上司との関係性の中でさまざまな葛藤を日々、毎日感じながら過ごし、
今ここに来談されている。
その重みを感じると、私は薄っぺらい言葉で返すのが
申し訳なくなり、それなら
静かに聞いてあげているだけの方がよっぽど
いいように思います。
クライエントが相談に来るということは
なんらかの問題、葛藤があり、
それを自分だけでどうすることもできなくて、
来談されているということ。
その苦しみを分かろうとすることは
クライエントとの関係性を築き、
問題を解決するためには非常に重要で
薄っぺらく返すことだけではとてもではないけれど
太刀打ちできない気がします。
日本は欧米に比べると
まだまだお金を払って人に相談するということや
見ず知らずの人に相談するということが
メジャーではありません。
だからこそ、そのメジャーではない選択肢を
選んでまで相談に来られているということを
丁寧に受け止めることが大切なのではないでしょうか。
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