9月の最後の3連休は
いつも通り、各種講座三昧で、
2回目の傾聴講座も実施することができました。
リピートで受講いただいた方もいらっしゃいましたが、
なかなか一筋縄ではいかない、ということも実感された様子でした。
この講座では傾聴を4つのスキルに分けていて、
特にみなさんが苦労するのが、
「カウンセラー自身がクライエントについて理解したことを返す」という
応答です。
例えばクライエントの感情に触れる応答として、
①「友人が内定していく中、自分だけが決まらないという状況で、お辛いんですね」
②「上司と部の方針や考え方が合わず、お辛いんですね」
と「辛い」と応答したとします。
もちろん「辛い」というのも間違いではないと思います。
がこうして二つ並べてみて、それぞれのクライエントの置かれている背景を
推察すると、同じ「辛い」でも少し違うニュアンスが想像できないでしょうか。
①は孤独感、自己嫌悪、焦燥感、親への申し訳なさ
②は怒り、諦め、やりたいことができないジレンマ、
あくまで推察ですが、このような全く違う感情や思いがあるかもしれません。
ですが、カウンセラーの言葉としては
「辛い」と同じ言葉で表現しています。
深くクライエントを理解しようと思った際に
それぞれ、「辛い」で止まっていていいでしょうか。
止まらないためには、
まずは
「辛い」でクライエントを理解できたと思わないこと、
「辛い」でクライエントの話を聴く応答ができたと思わないこと。
言い換えると
もっとクライエントの世界を教えてもらおうとすること、理解しようとすること
という姿勢から始まります。
語彙を増やすことはキャリアコンサルタントとして
もちろん大切なことですが、
語彙力のなさが問題なのではなく、
クライエントを理解しようとする関わり、姿勢
を今よりも高めることが自分の応答を変える一番大切な一歩なのではないかと思います。
「辛い」「不安」「しんどい」「悲しい」など
自分のよく知っている言葉に逃げて、
クライエントについて理解したことを適切に表現する努力を怠っていませんか?
その努力をその場その場ですることそのものが、
クライエントに対して理解しようとする姿勢につながるのではないでしょうか。
傾聴講座はまた開催する予定ですが、
開催が決まるまで、ぜひ
販売中のワークブックでトレーニングしてみてください。
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